本日の言葉
One cannot think well, love well, sleep well, if one has not dined well.
ちゃんとした食事がなければ、考えることも、愛することも、眠ることも、十分にはできない。
Virginia Woolf (ヴァージニア・ウルフ)
ノナ・ブログライターのペンペンです。
みなさんは、農林水産省のホームページに「食事バランスガイド」なるページがあるのをご存知でしょうか?
これは、健康で豊かな食生活の実現を目的に策定された「食生活指針」(平成12年3月)を具体的に行動に結びつけるものとして、平成17年6月に厚生労働省と農林水産省が決定したとの事だそうです。
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このページには、1日に「何を」、「どれだけ」食べたらよいかを考える際の参考になるような食事の望ましい組み合わせと、おおよその量をイラストでわかりやすく示されています。
「健康な体」を維持するためには、年齢やそれぞれの生活スタイルによっても異なりますが、毎日の栄養や食事のバランスに一生懸命気を配ることがとても重要要素の一つになります。
さらに、栄養、食事以外にも、運動、睡眠などなど「健康な体」を維持していく為にやらなければならないことはたくさんあります。正直それらをひたすら正しく続けていくことは、出来ないとは申し上げませんが、普通の生活の中ではかなり厳しいのではないかと感じます。
食事バランスの偏りからコレステロール値が大きく変化した私自身の体験談をお伝えしたいと思います。
目次
・まとめ
検査結果の推移
「生活習慣病予防健診」という健康診断があります。
「生活習慣病予防健診」とは、主に生活習慣病の事前予防と早期発見を目的とし35歳~74歳の被保険者が対象となる健康診断で年1回受診できます。
それでは、私が受けた生活習慣病予防検診の健診結果の画像をご覧ください。
検査当時の年齢は49歳~50歳で、年齢的にも代謝作用が徐々に落ち出し、肥満になりやすい年代への突入時期でした。
ご覧いただければお分かりの通り、2年間で悪玉(LDL)コレステロール値が以下のように推移しています。適正範囲は60~130です。
2009年7月:悪玉(LDL)コレステロール値=122
↓
2010年5月:悪玉(LDL)コレステロール値=171
↓
2011年5月:悪玉(LDL)コレステロール値=104
この値の変化は、当時の食事によるものでした。食生活にどのような変化があったかは後述します。
コレステロールとは
まずは、このコレステロールについて簡単なおさらいです。
コレステロールとは、血液の中に流れる脂質の一種で細胞膜の主要な構成成分であり、細胞膜や身体の働きを微調整するホルモンです。髪や皮膚を滑らかにしたり、細胞を包む細胞膜やホルモン、脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸やビタミンDの原料になったりと生命維持に欠かせない重要な物質のひとつです。
コレステロールが足りなくなると、肌や髪はパサパサになったり、細菌に感染しやすくなったり、脳出血などを起こしやすくなったりもします。
が、しかし!
現在の食生活においては、このコレステロールが欠乏することはそうそう無く、むしろその食生活から簡単に過剰摂取出来てしまうことの方が心配と言えそうです。人間の身体に不可欠なコレステロールも過剰に摂取すれば生活習慣病の原因のひとつとなります。
悪玉コレステロールと善玉コレステロール
コレステロールには悪玉コレステロールと呼ばれる「LDLコレステロール」と善玉コレステロールと呼ばれる「HDLコレステロール」があます。もともとは同じものですが各々の役割により区別されています。
この悪玉と善玉のコレステロールのバランスが崩れると、脂質異常症となり治療が必要となります。脂質異常症には悪玉(LDL)コレステロールが増えすぎた状態と、善玉(HDL)コレステロールが少なすぎる状態があります。中高年の方は悪玉(LDL)コレステロールの増え過ぎが多いのではないでしょうか。
私自身も2010年の検査結果で悪玉(LDL)コレステロールに異常値が表れました。
コレステロールの増える原因
さて、コレステロールの増える原因ですが、やはり脂肪の多い食事があげられます。
コレステロールは、コレステロールそのものを多く含む食品から直接吸収される場合と、肝臓に取り込んだ脂質や糖質、タンパク質と合成される場合があります。その多くは合成され体中の血液へ送り出されて、コレステロール全体の7割~8割を占めます。
ということで、コレステロール自体を多く含む食品と合成する素を多く含む食品を分類すると…
● コレステロールを多く含む食品
卵、マヨネーズ、鶏肉、レバー、エビ、イクラ、タラコなど。
● コレステロールの素になる脂質や糖質などを多く含む食品
マーガリン、チョコレート、ケーキ、アイスクリーム、ポテトチップス、肉の脂身部分、バター、チーズ、インスタントラーメなど。
おいしい物ばかりですね!
人の体にはコレステロールを体内で作り出すという仕組みが有るため、コレステロール自体が体の中に残りやすいのです。さらにコレステロールはエネルギーにならないため、中性脂肪とは違い、運動しても単純に減るわけではありません。
そうなんです。
コレステロールを減らすためには食生活の改善がどうしても必要になるんです。
食生活の変化と検診結果の変化
さて、検診結果当時の私の食生活にもどります。
基本、朝・晩はご飯食です。
パンは嫌いではありませんがほとんど食べません。たまに、菓子パンをおやつ代わりに食べる程度。
お昼は、平日・休日とも、外食(ラーメン、定食)、お弁当、ファストフード、インスタント食品等。日々の気分で変わり、同じものを食べているわけではありません。
夜の外食やお酒呑みなどは月に1度行くか行かないか程度です。
食事バランスなどはまったく考えたことがありませんが、偏食しているとも感じていませんでした。
でも、この時点で食事バランスは崩れています。
2009年の検査結果に表れはじめました。
中性脂肪:基準値範囲オーバー
悪玉(LDL)コレステロール:基準値の範囲内ですが上限値にかなり近づいています
検査結果を見れば、2009年時点でコレステロールについては何らかの対処をする必要あったのではないかと思いますが、当時は自覚症状などは全く無く、何も気にしませんでした。
2009年から2010年の食生活については、2009年までと昼食以外はほぼ変わりません。
昼食は手軽さと安価を優先し、平日はカップラーメン、ファストフード、休みはインスタントラーメン類を中心に食べるようになりました。
それを1年間続けた結果が2010年の検査結果です。
中性脂肪:基準値の範囲内
悪玉(LDL)コレステロール:基準値を大幅にオーバー
悪玉(LDL)コレステロールの値が基準値を大幅にオーバーしました。
はたして、昼食を変えただけでこんなに値が変わるものなのか?
昼食がご飯や揚げ物類を食べなくなるなど偏った状態になったせいかは判りませんが、中性脂肪が基準範囲内に収まり、体重や腹囲も2009年に比べる少し落ちました。悪玉コレステロール値とは対照的です。不幸中の幸いでしょうか。
このときも、昨年と同様に検査結果に対しての自覚症状は全く感じていませんでした。
自覚症状が無いとはいえ、悪玉(LDL)コレステロールの値がこのままさらに進んでいけば、何らかの医療処置が必要になる事は想像出来ました。この検査結果の後から食事バランスを考え直すこととしました。
考え直すとは言っても、最初に触れた「食事バランスガイド」に沿うような食事改善を実行することはまず不可能!
ということで、「2009年以前」と「2009年~2010年」で変化した食事から見直すことにしました。変化したもの、昼食です。
今までの昼食にしていたカップヌードル、インスタントラーメン、ファストフードなどを一切やめ、ほぼお粥のような食事だけにしました。おかずも特にありません。
1日3食を限りなく2食に近づけた感じでしょうか。
これはこれで、ある意味食事バランスがおかしいとは思いますが、「体調に変化を感じたら考え直すか」くらいの気楽な気持ちでのスタートでした。
変えた当初は当然のごとく物足りなさを感じ、消化がいいからかすぐにお腹が空きました。ただ、もともと間食の習慣がほとんどないので夕食までにしっかりお腹が空いた状態を続けられたのは良かったと思います。
体調にも特に大きな変化を感じないまま1年が過ぎて、とうとう2011年の生活習慣病検診がやってきました。
検査の結果がご覧の通りです。
中性脂肪:基準値の範囲内
悪玉(LDL)コレステロール:基準値の範囲内
悪玉(LDL)コレステロールも含めコレステロール全般の値が低くなりしました。
さらに、食事の量も減らしたせいか、体重、腹囲など肥満系の数値も下がりほどよく痩せました。
そして、なんと!
コレステロールとは関係ないとは思いますが、体臭がほとんど気にならなくなり、枕についた頭皮臭も以前ほど感じず、頭皮環境が改善されたんです。
体験を通して感じたこと
この体験から、「健康な体」を維持する為に2つのことを感じました。
1.定期的な健康診断を必ず受ける
自覚症状が無かったことは先にも申し上げましたが、診断結果という客観的な数字を見なければ、やはりなんらかの行動を起こすことは出来ないと思います。
さらに、自覚症状が出てきた段階では時すでに遅しとも考えられます。
出来る限り、同じ病院で定期的な検診を受け、時系列に自分自身の状態を把握することが大切だと思います。
2.全体の食事バランスより、まずは過剰な食品を減らすか、または止める
食事バランスを正しくしていれば自ずとコレステロール値の上がるような食品を過剰に取ることは無いか少なくなると思います。ただ、全体の食事バランスにばかり注力してもなかなか先に進まないとも思います。
この時も、食事バランス全体の改善を一気に目指したら、きっとその思いのままで実際は何も出来ずに1年を過ごしたと思います。
全体のバランスも大切だと思いますが、過剰に摂取している食品があれば、まずはそれだけでも減らしたり、止めたりしてみる。
まとめ
私の食生活の変化に伴う検診結果の変化をお伝えしました。
インスタント食品とファストフードを減らしたり止めたりしても体に害の出ることは無いでしょう。
とは言え、好きなものを好きなだけ食べられないのはストレスが溜まります。
だからこそ、客観的な健康状態をしっかり把握して管理していくことが大事だと思います。
出来るところから、ご自身のよりよい健康を目指してください!