本日の言葉
繰り返し行うことが、われわれの本質である。ゆえに、美徳は行為ではなく習慣なのである。
アリストテレス(哲学者)
ノナ・ブログライターのペンペンです。
朝起きて「のど」がカラカラに乾き痛いなと感じだす頃はいよいよ冬本番だなと思いつつ、水を一杯飲んで痛みが治まればそれで良し。痛みがなんとなく2~3日続いているようなら風邪気味らしい体の報告を素直に聞いて、熱が有ろうが無かろうが症状のいかんに関わらず必ず同じ種類の風邪薬セットを処方してくれるいつもの病院へ。
来年もまた風邪気味ならきっと同じ風邪薬セットを処方してくれるだろうと想像しつつ、出来ればこの先5年分ぐらいまとめてその風邪薬セットを貰えないかなどと内心思い。
そんな冬を何度か繰り返した50歳も過ぎた頃それは突然始まりました。
目次
・まとめ
突然始まりました…
2月半ばぐらいでしょうか。
「なんか目が痒いな」から始まり、数日後には頻発するくしゃみ、くしゃみ。それから1か月も過ぎたころには鼻の中はカラカラに乾きだし、ともすれば出血。夜寝ると「のど」が痛くて目が覚めることもたびたび。
なんか、今までに経験したことのない症状がいきいなり現れるも、体調自体は特に悪いわけでもなく、風邪を引いた時のようなだるさもない。熱もないので病院へ行くことはせず。ただ「目」「鼻」「のど」だけがそれとは反比例するかのごとくに大暴れ。
すでに経験されている方はお気づきかとは思いますが、それは、いわゆる花粉症の始まりでした。体内花粉タンクに蓄積された長年の花粉達が50歳を超えたのを祝うかのように一気に花火を上げてくれた次第です。
花粉症をきっかけに
初めての経験は何事にも暗中模索。
発症から丸2年間(花粉症なので翌年も同じ時期でした)はこの症状が花粉症であることを自身では全く認識出来ずというか、花粉症という症状を知りませんでした。
毎年同じ時期に発症するのはさすがに何かおかしいと思い3年目に初めて耳鼻咽喉科で検査をして頂き目出度く花粉症と認定されました。
それから、毎年呼んでもいないのに必ず律儀に訪れる花粉症。
最初に症状が出たときにネットでググれば、即座に花粉症らしきぐらいは判るだろうと思われますが。「なんとなく鼻水が出るな」的な鼻炎ぽい症状が有ったので、これは鼻炎のエクステンドバージョンだろうと考え、「目」には普通の目薬、「鼻」は洗浄、そして「のど」にはのどスプレー。症状の改善には何とも心細い対策を2~3か月続けた5月もゴールデンウイークに差し掛かる頃、この鼻炎エクステンドバージョンは勝手にエクステンドを終了させてどこかへ消えてしまいました。
「あれ、なんか気が付けば、普通だな『目』『鼻』『のど』。」
最初の時点で鼻炎の薬を飲めば症状は間違いなく改善されたはずですが、鼻炎の薬を過去に飲んだことが記憶にないので薬という選択はせず。終わりよければすべてよし。
最初の1年目がこんな調子で終わったので、2年目もまた同じことを繰り返すことになります。
今回のテーマであるマスクを着けて寝だしたのは、この花粉症の発症がそもそもの始まりでした。
マスクを着けて寝てみる
どなたも、唐突に「今晩からマスクを着けて寝るぞ!」とはならならい思います。物事の始まりには必ず何らかのきっかけがあります。
私は、花粉症発症が原因で「のど」が痛く寝ても夜中に起きてしまうので、マスクを着けて寝るようになりました。
実のところ花粉症で痛かったのは「のど」でなく、鼻と口がつながっている上あご辺りで、花粉に侵された鼻水が口の中に落ちてくるときその辺を炎症させ痛みが出ていました。ただ、残念ながらマスクを着けて寝ても花粉症の痛みに対してはまったく効果はありませんでした。
しかし!
冬の時期に必ず起きていた「のど」の乾燥、痛みにはこれはこれは大変効果的でした。
マスクを着けて寝るまでのあれやこれや
それでは、マスクを着けて寝るに至るまでの過程を振り返ってみます。
1.呼吸法
冬の時期の「のど」の痛みの原因のひとつに呼吸があります。鼻呼吸と口呼吸です。
読んで字のごとく、鼻呼吸は鼻から息を吸い、口呼吸は口から息を吸います。今、これを書きながら鼻と口から同時に息を吸うことを試しましたが、難しい、というか出来ない…。
どちらの呼吸法も普段はほとんど意識せず行っているのではないかと思います。
意識して呼吸しているとすれば、なんらかの緊張や、大袈裟ですが身に危険を感じるなど、何らかの特殊な状態ではないでしょうか。
ということで、ご自身がどちらで呼吸しているかすこし意識してみて下さい。常に口が少し開き気味の方はほぼほぼ口呼吸が中心です。
「鼻から吸おうが、口から吸おうが、どちらからでも同じじゃないか!」と突っ込まれそうですが、鼻と口では根本的に機能が違いますので吸われた空気の状態が異なります。まあ、口は空気を吸うことも物を食べることもできますが、どちらかと言えば、鼻は空気を吸うため、口は物を摂取するためですよね。
鼻ですが、空気中のバイ菌やウイルスを取り除きほこりなどの異物の大部分を自然にろ過するフィルターの役割をしています。
口は物を摂取することが目的ですので、空気中のバイ菌やウイルスを取り除くことが出来ません。外から入った空気はそのまま「のど」へ直行し、その中に含まれるバイ菌やウイルスにより何らかの感染症を引き起こすかもしれません。
また、鼻から入った空気は加温と加湿がなされて肺に送り込まれますが、口から入った空気は加温されません。むしろ冬の時期は乾燥した空気が入り込むため殺菌の役割を果たしている唾液をも乾燥させてしまい口の中がカラカラになります。
そうです、口呼吸が「のど」をカラカラにしているのです。
そして、朝起きてカラカラに乾いた口の中は雑菌だらけです。朝起きたらまずうがいをしましょう。
ということで、鼻は人が生まれ持つ「無電源空気清浄機&加湿器」であり、口呼吸より鼻呼吸の方が体にはとってもいいわけです。
2.のど風邪
風邪の大半はウイルスの感染であり、その感染方法にもいろいろあります。その中の一つに乾燥した「のど」の粘膜に空気中のウィルスが付着し炎症を引き起こすことが考えられます。そのウィルス付着の温床ともなる乾燥した「のど」を作るのが先ほどの口呼吸です。
では、常に鼻呼吸だけで生きていけるのでしょうか? 起きているときは、まぁ意識していれば常に鼻から空気を吸ったり吐いたりすることができますが、寝ているときはどうでしょうか?
残念ながら意識は夢の中へ♪ 鼻呼吸とか口呼吸とか知ったこっちゃございません。
さらに、鼻が詰まっていれば、どうであれ口で呼吸をせざるをえないでしょう。口で呼吸をしないとたぶん死んでしまいます。が、絶対に目を覚まします。「ブハーっ」て感じでしょうか。
3.乾燥対策
夏の時期はともかくも、冬の時期に口呼吸を前提に寝るなら、口の中が乾燥しないように何らかの手だてを打つ必要があります。
さて、部屋の中を乾燥させないアイテムは何でしょうか?
それは、加湿器です。もしくは、加湿器と同等の機能を有するアイテムです。
そのようなアイテムを既に手に入れてしまったあなたには大変申し訳ありません。これ以上この先を読み進める必要はまったくありません(笑)。加湿器でぐっすりとおやすみ下さい。
では、加湿器、もしくは加湿器と同等の機能を有するアイテムを残念ながら手に入れることが出来ない私を含むみなさんですが、たぶんいろいろな対策を試していることと思います。
寝る前にトローチや飴を舐め、ばんばん唾液を増やしておく。龍角散等の粉末系や、のどぬーるスプレー等の液体系を「のど」に散布し、炎症や乾燥を事前に防ぐなどなど。
私もいくつか試しましたが、寝る前の対策として限定的で、朝までの持続的な効果は期待できませんでした。「のど」が痛みで夜中に目が覚めた時、寝る前の対策を再度行えば違うかもしれません。ちなみに、先の花粉症による「のど」と違う場所の痛みについては原因が違うので全くもって効果はありませんでした。
あたりまえですが、花粉症の方は花粉症の薬を飲みましょう。ただ、薬によっては「のど」が非常に乾くものがありますので、結局のところ「のど」の乾燥対策は必要となります。
続いて、ぬれタオルを部屋の中に干すというおばあちゃんの知恵的な方法です。
部屋の大きさや密閉度にもよりますが、4畳半にタオル1枚ぐらいでは冬の時期には効果は全く期待出来ません。タオルもカラカラ、「のど」もカラカラです。
それなら、「のど」の乾燥が無くなるまでタオルを1枚ずつ増やし続けてみる。待ってください、何枚タオルが必要なのでしょうか。わかりませんが、たぶん部屋中がタオルだらけになると思います(笑)。
では、コップに水を入れておいて置く、ボールに水を張っておいて置くなど、水を部屋中に置くのはいかがでしょうか?
これもまた限界があります。
たらいぐらいなら何となく効果が期待できそうですが、たらいにいっぱい水いれるのはちょっと大変です。そして、水が満タンのたらいはかなり重くなります。さらに、朝起きてから水の処理に困ります。そのまま置いておいて、たらいの水が無くなるまで使い続けるのはあり?でしょうか。どなたか試したら是非教えてください。
最後に、霧吹きでカーテンに水をかけるという方法をネットで見ましたが、む~ん、試す勇気はありませんでした。毎晩、霧吹きでカーテンに水を吹きかける自分の姿が何とも怪しすぎて…。だいたい、どのくらいカーテンを濡らしたいいのかもわからず。
4.マスクを着けて寝る
なんだかんだいろいろ試すも、たいした効果も得られず悩んでいた時、どうもマスクを着けて寝ると「のど」が乾かないらしいという情報をゲットしました。それならばと、いよいよマスクを着けて寝ることにトライしました。
それまでは、マスクを着けるときはよほど咳が出る時だけでした。かといって拒絶するほど嫌いというわけでもないので、「マスクを着けて寝るぐらい楽勝だろう」と高を括っておりました。が、いざ着けて寝てみるとこれがまったく眠れません!
どうも、マスクをした時の閉塞感がだめだったようです。
ちょっと前に見た映画『キル・ビル Vol.2』の主人公ユマ・サーマンがオープニングで棺桶に入れられて生き埋めにされたシーンがいきなりフラッシュバック! 部屋全体が棺桶状態の閉鎖空間に閉じ込められたようで。マスクを取らずして脱出することは不可能!
それから、数週間、
マスクを着けてははぎ → 着けてははぎ → 夜中に「のど」が痛くて目が覚める
のローテーションの繰り返し。このまま諦めるのが早いか慣れるのが早いかの、閉塞空間マラソンをいつまで続けるのかと思っていましたが、ふと気が付くとマスクを着けたまま朝を迎えた日がやってきました。
出来るときはそんなものです。なかなか出来なかった逆上がりがいきなり出来たみたいなものです。やってやれないことは無い(たかがマスクですが)。
その時の、マスクを着けて起きた朝、「のど」の痛みが和らいでいたことは今でも覚えています。しかし、花粉症が原因での痛みは残念ながら無くなることはありませんでしたが、口の中が乾かない分多少痛みの度合いは楽になりました。ちなみに、耳鼻咽喉科での花粉症の薬を服用してからは、花粉症からくる痛みも含め「のど」の痛みは解消されました。
5.マスクのこと
私が使っているマスクはどこにでもある50枚1箱の使い捨てマスクです。
寝るときに使ったマスクをそのまま翌日一日使い回して捨てるを繰り返しておりました。
結構長時間使っているので、ケバケバが出ないマスクを選んでいます。ケバケバが出ると口の周りが痒くなります。特に、花粉症の時期はこのケバケバがチクチクしてかなり辛いです。
さらに、密着度の高いマスクや小さめのマスクは避けています。感覚の差はあると思いますが、密着度が高いと私にはどうしても閉塞感が出てしまいます。また小さいマスクは耳が痛くなり夜中に目が覚めてしまいます。
寝ているときは呼吸が浅くなりますので口の周りがスカスカしていた方がとても楽です。口の前にマスクさえあれば意外に「のど」は加湿されています。最近では寝る用マスクもたくさん販売されているので、これから始める方はそちらも試してみると良いのではないでしょうか。特に立体のマスクは気持ちよさそうです。
いずれにせよ、慣れてしまえばマスクを着けていること自体たいして気になりません。しかし、マスクが根本的に無理な方や、「鼻」「のど」に何らかの病気が懸念される方はまずは加湿器又はそれに類似するアイテムを手に入れて部屋全体を加湿されたほうがよろしいでしょう。
昨年(2020年)は新型コロナウィルスで使い捨てマスクに限らずマスク自体が手に入らなくなり、価格高騰も相まってほどほど困りました。その時、寝る際にハンカチをマスク代わりに使ってみましたが、口とハンカチがほぼ密着され息苦しいのなんの。まったくダメでした。寝るときのハンカチマスクをやめましょう。
6.マスクに残る臭い
マスクを着け終わった後にマスクに残った臭いが気になる方もいるかと思います。朝起きてマスクが臭く感じる方、日中マスクを着け続けて臭いが気になる方は、ほぼ口臭があると思います。
私もマスクを着け始めたころはマスクについた臭いがとても気になり、歯磨きを今まで以上にしっかりするようになりました。それまでは、朝晩にちゃちゃとやっていましたが、マスクの臭さを感じてからはだいたい朝晩とも10分ぐらいかけて歯を磨くようにしています。
そのせいなのかな? 朝起きてからのマスクの臭さはあまり感じ無くなりました。体調が悪い時や不摂生がたたると臭くなる時もありますが、体調が戻れば自然に治まります。
歯磨きをしっかりしているし体調も悪くないのに朝起きてマスクに臭いが残る方は、お口の病気だったりするかもしれませんので、一度歯医者さんへ行かれた方がよろしいでしょう。
私にとってはマスクが体調のバロメーターだったりもしています。
まとめ
マスクを着けて寝ることを始めてから、かれこれ7~8年ぐらい経ちます。
最初にもふれましたが、マスクを着けて寝るようにしてから冬の時期に「のど」からくる風邪の症状はまったくありません。
それを踏まえれば、マスクを着けて寝ることは「のど」風邪予防には大変効果的だと思います。マスクを着けることにより、自分自身の呼吸で「のど」が加湿された状態になるので体には優しい対処法だと実感しています。
また、寝るときだけ着けていたマスクもいつの頃からか一日中着ける生活に変わり、電車の中で私だけがマスクを着けていると周りからはちょっと不信な感じで見られこともありました。
2020年の新型コロナウィルスが現在進行形の今、電車では全員がマスク装着になりマスクの手放せない生活を強いられています。この状態がいつまで続くのかはわかりませんが、新型コロナウィルスの沈静化後、マスクから解放されたとしても、自分ために他の人のために電車の中の最後のマスクマンでありたいなと思っています。