本日の言葉
Present fears. Are less than horrible imaginings.
今、目の前にある恐怖でさえ想像が生み出す恐怖よりは恐ろしくない。
William Shakespeare(ウィリアム・シェイクスピア)『マクベス』より
ノナ・ブログライターのhiroです。
2020年から美容師さんへのインタビューを始めました。そこで必ず質問する内容があります。
「美容師として『美』とは何ですか?」
この答えは千差万別で、美容師さんの思いが知れてとても楽しいです。
そんな中、やはり答えとして多いのは、「内面からの美」です。つまり、身体面で健康であることに加え、心の持ち方も健康的であることが『美』に繋がると。
ある美容師さんはこんなことを仰っていました。
「充実している人とか、自分がすごく今1番充実しているんだなっていうようなときっていうのは、自分もそうだけど周りから見ると凄く輝いて見える」
▼参考
内面的な充実から美しく。
今回は、「感情」に関して考えてみたいと思います。
目次
・傾聴
・まとめ
「感情」に振り回される
感情ほど、人生を豊かにもし、人生を苦難に満ちたものにもしてしまうものはないのではないかと思います。
感情があるから喜びで目の前の景色がばら色になります。
また、感情があるからこそ目の前の景色が悪夢にもなります。
感情には大きく分けると、プラスの感情とマイナスの感情があります。
・プラスの感情:嬉しい、楽しい、幸せなど
・マイナスの感情:悲しい、恐れ、心配など
この一週間を振り返ると、どちら側の感情が多いですか?
自分の中で一番強い感情って何ですか?
最近、「感情」に振り回されたのはいつですか?
私は人生で一番マイナスの感情に振り回され身動きがとれなくなったときのことをありありと覚えています。
とても強い経験であったためか、その後数年間は引きずってしまいました。ただ、そのおかげで「こころ」に関して多くを学びました。
「抜け出したい!」
大きな困難にぶつかったとき、感情に振り回され、もがいても、もがいても、抜け出せない経験をしたことがあるかもしれません。
私の場合、強い絶望感、恐怖心、悲しみに襲われた日が1年以上続いたことがあります。心の底から「抜け出したい!」と叫び、周りの人に話を聞いてもらったり、「こころ」に関する本を読み漁ったりしていました。でも、その瞬間はラクにはなるのですが、次の日にはまた強い感情に振り回されることがしょっちゅうでした。
自分の感情をコントロールできなかったんですね。
あれから月日が経ち、振り返って思うことは、目の前の現実から逃げている間は向こうから追っかけてくるんだなと。自分が勇気をもって動き出さないと現実は変わっていかないんだなと。
みなさんはいかがでしょうか?
傾聴
カウンセリングの技術で「傾聴」というものがあります。聞いたことがあるかと思います。相手に寄り添ってしっかり聴いてあげる。
私は傾聴を学んでいましたが、結構奥が深く難しい技術です。
ちなみに、この傾聴の「聴」という漢字は、耳・十四・心と書きます。相手の話を、十四もの多くの心で耳を傾けて聴くんですね。カウンセラーさんは命がけで心を傾けてクライアントの話を聴いていると思います。
よく誤解されているのですが、傾聴を主体とするカウンセリングのときには、相手へのアドバイスはほとんどありません。では、何をするか? 相手の心の底から出てくる「こうしたい」に寄り添い後押ししてあげます。
結局、がんじがらめになっているとき、解決できるのは当事者本人しかいないんですよね。周りからサポートは得られますが、やっぱり動くのは自分。自分自身の「前に進む一歩」が大事であり、カウンセラーさんたちはそれを手助けすることしかできないんです。
過去、現在、未来
多くの人は過去に起きた出来事を思い出して、その時の感情を再度作り上げます(現在)。
多くの人は未来に起きるかもしれない出来事を想像し、感情を作り上げます(現在)。
過去に起きたことを思い出して悲しんだり怒ったりするとき、感情は「現在」なんですよね。未来も同じで、起きてもいないことに心配したり憂いたりする感情も「現在」のもの。
そう考えると、過去や未来の出来事にどう反応するかは、「現在の自分」が選択できるということになります。昔起きた出来事を思い出して怒っている人をよくみかけますが、その「怒り」自体は今作られたもの。無理に今ここで負の感情を作る必要はないですよね。
現実=自分の持つスクリーンに映されたもの
物事をどう捉えるかで感情が変化します。
例えば、雨の降る日。
Aさんは、「雨で嫌だな。服も濡れるし、気分も下がるな。」と感じています。
Bさんは、「今日はお気に入りの傘が使える♪」と感じています。
明らかに感情は違いますよね。「雨が降っている」という出来事はAさんもBさんも変わりはありません。その出来事をどう捉えたかの違いがあるだけです。
人にはそれぞれ自分自身の「スクリーン」があります。同じ出来事が起きても、そこに映し出されるものは人によって異なるんです。プラスの感情が出るような映し出され方をする人がいる一方で、マイナスの感情が出るような映し出され方をする人がいます。
このように考えていくと、必ずしも同じ出来事に対する自分の中の感情は周りの人と同じ感情であるとは限らないことがわかってきます。
もし負の感情で苦しんでいるとしても、捉え方で感情が変わるのだと思えるようになると、少し気分がラクになりませんか?
そこから抜け出すことは難しいし、捉え方を変えるのも容易ではありません。でも、それがすべてではないとわかるだけで希望が持てます。
心にも栄養を
身体に栄養が必要なように、心にも栄養が必要です。心が栄養不足になると、物事の捉え方がマイナス、マイナスになってきてしまいます。
心に栄養を与えるために、好きなことをしたり、音楽を聴いたり、本を読んだり、運動したり、友達と話したり、買い物したり、それぞれ自分に合う方法で心のケアをしていくといいですよね。
女性は特に、美容室でカットやカラー・パーマで見た目が変わることで、心がリフレッシュすることも多いのではないでしょうか。
心をケアしていくときに、生活習慣を整えることも大事です。食事、睡眠、運動などが乱れると、身体だけではなく心にも影響が出てきます。
▼参考記事
『vol.6_ストレスで髪が抜けた!? 健康的な毛髪のために知っておきたいストレスのお話』
まとめ
「感情」はプラスの面もあればマイナスの面もあります。大きなものもあれば小さなものもあります。そして、物事をどう捉えるかでも、その「感情」の質が変わっていきます。
お金や物など物質面で充実していることが、イコール内面の充実とは限りません。大金持ちで物に関しては何不自由なく生活している人で、心が充実していない人は多いですよね。物質面では不自由な生活を送っている人でも内面が充実している人はたくさんいます。
内面が充実している人というのは、きっと「感情」をコントロールすることが上手なんだと思います。
どんな偉人でも、マイナスの感情は感じています。その感情への取り組み方が、結果的に偉人と呼ばれる人生を作り上げたのではないでしょうか。