No.4 ヘアケアは「修復」より「畑を耕す」ことから

No.4 ヘアケアは「修復」より「畑を耕す」ことから

本日の言葉

Simplicity is the keynote of all true elegances.

シンプルさこそ、すべての優雅さの鍵である。

 

Coco Chanel(ココ・シャネル)

 

髪のお悩みを感じている方が増えていますよね。髪のダメージに関する悩み、くせ毛、薄毛など。髪形やスタイリングに関しては、信頼できる美容師さんに相談することで解決できることも多いと思いますが、髪の状態に関してはどうしても日々の生活環境が影響してきます。

 

ダメージのある髪をどう治していくか(修復)は大切ですが、それよりもどのように健康的な毛髪を生やしていくか(畑を耕す)が大切です。

 

今回は、

「修復」の観点ではなく、

「畑を耕す」というお話です。

 

 

目次

髪の成長サイクル

健康な髪の成長を妨げる要因とは

「畑を耕す」ために

  ① 正しシャンプー、頭皮ケア

  ② 栄養

  ③ 血行促進

  ④ 心のケア

  ⑤ 規則正しい生活習慣

ダメージの主な原因

まとめ

 

髪の成長サイクル

1か月で髪はどれくらい伸びるでしょうか?

 

1日に約0.4mm、1か月で約1.2cm伸びるといわれています。

ということは、1年で15cmほど伸びるんです。

 

では、どれくらいで生え替わるのでしょうか?

 

頭髪の抜け毛は、季節の変動などはありますが、1日平均で50~60本は抜けており、5年後で生え替わっていきます。

 

男女で差異がありますが、1サイクルはこんな感じです。

・女性 5~7年 

・男性 3~5年

 

女性の生え替わる期間が長いのは、女性ホルモンが髪の成長を促しているためです。

 

そして、髪の成長サイクルが短くなると薄毛になっていきます。

 

健康な髪の成長を妨げる要因とは

出来ることなら、髪の成長サイクルを極力長く維持して、生えてくる髪の毛が細くなることを防いでいきたいですよね。

 

健康的な髪の成長を妨げる代表的な要因を知っておきましょう。

 

  • 頭皮環境の悪化

皮脂の過剰分泌による毛穴のつまりや炎症により、健康的な髪の成長を妨げるだけでなく、かゆみ・フケ・抜け毛の原因にもなります。洗浄力の強いシャンプーによる洗髪では必要以上に皮脂を除去してしまい、結果皮脂の過剰分泌につながることもあります。

 

  • 栄養バランスの悪化

食生活の乱れから栄養バランスが悪くなると、血管から毛母細胞への栄養補給が不足し、健康的な髪の成長を妨げる原因になります。良質なタンパク質、ビタミン、ミネラルなどが髪の成長を支えます。

 

ちなみに、貧血になると髪の毛が薄くなったり、切れやすくなったり、ツヤがなくなってくることがあります。貧血は体内の鉄分が不足します。鉄はタンパク質とくっつき(ヘモグロビン)、血液の働きで酸素を細胞に運ぶ役割があります。この鉄が不足することで、十分な酸素が毛母細胞へ運ばれなくなることで健康的な髪の成長に影響がでるのです。

 

  • 血行の悪化

体中を巡っている血液は、酸素や栄養分を各細胞へ運ぶ働きがあります。髪の毛が生えるところには毛母細胞という細胞があり、血液を通して酸素や栄養分を吸収・エネルギーに変え、分裂を繰り返すことで髪の毛が生えてきます。血行が悪くなることで、髪の毛を作るエネルギーが不足してしまいます。

 

「畑を耕す」ために

① 正しいシャンプー、頭皮ケア

毎日のシャンプー(洗髪)は非常に大切です。シャンプーにより皮脂に溜まった汚れを除去し、頭皮を清潔に保ちましょう。

 

シャンプー選びにも注意点があります。洗浄力の強いシャンプーで洗髪すると、必要以上に皮脂を除去してしまい、皮脂の過剰分泌につながることがあります。皮脂が過剰分泌されると、時間が経つにつれ酸化しチリやホコリなどが付着すると汚れがたまっていきます。そうなると、頭皮から毛母細胞へ酸素が十分に行き渡らなくなり、毛母細胞の働きが低下、髪が細くなったり抜け毛になったりする原因になります。

 

毎日のシャンプーやトリートメントに化学的刺激の少ないものを使い続けることで、傷んでいない新生毛が痛まないまま3ヶ月で3cm、6ヶ月で6cmと伸びていきます。髪1本1本が元気になり、ハリ・コシ・ツヤが出てうねりが緩和されるなどの改善例が見られます。これは、頭皮の自然治癒力が回復し毛根が正常化しているだけで、傷が自然に治るような皮膚科学のメカニズムなのです。外部からの刺激性が自己免疫力より高いとトラブルが発生し、

そのパターンが継続すると治りにくくなり慢性化します。

 

▼参考記事

No.3 頭皮・髪にお悩みのある方のためのシャンプー選び

 

② 栄養

食生活の乱れなどから栄養バランスが悪くなると、血管から毛母細胞への栄養補給が不足し、健康的な髪の成長を妨げる原因になります。

 

毛髪や皮膚はアミノ酸が結合したタンパク質でできています。食事で取り込んだタンパク質は、胃腸でアミノ酸に分解され、血液で体中に運ばれます。このアミノ酸を原料にして、髪や皮膚や筋肉などをつくっていきます。

 

そして、このアミノ酸を結合させてタンパク質をつくるのが酵素の役割です。この酵素の働きを助けるのが、ビタミンやミネラルです。

 

もちろん、過度なダイエットは栄養不足につながるのでオススメできません。

 

③ 血行促進

血行をよくするために、頭皮のマッサージがオススメです。ツメは立てずに指の腹を使って、筋肉のコリをほぐすように前後左右に動かします。頭皮はこすらないよう注意してください。こすると新生毛が抜けてしまいます。頭皮だけしっかり動かすのがコツです。また、首、鎖骨、あごの辺りをかるくさすることで、リンパの流れが良くなり溜まった老廃物を取り除き血行が良くなります。

 

洗髪する前にブラッシングすることも血行促進につながるのでオススメです。

 

④ 心のケア

ストレスをためすぎないことも大事です。ストレス過多になると、毛細血管が収縮し血流が阻害され、酸素や栄養分の不足につながります。また、過度なストレスは、自律神経、内分泌系、免疫系にも影響します。

 

“笑い”には血行促進、自律神経、免疫力などへの効果があるとされています。ストレスを避けることはできませんが、日常生活に“笑い”を取り入れストレス軽減を図っていきたいですね。

 

⑤ 規則正しい生活習慣

髪は午後10時から午前2時までにつくられますので、なるべく早く寝ると良いです。睡眠中やリラックスしている時に活発化する副交感神経は、傷ついた細胞を修復したり疲労を回復させたりします。

 

ダメージの主な原因

参考までに、髪の毛にダメージが起きる主な原因をお伝えします。

 

<ぱさつき、ごわつき>

 → 髪の内部にある保湿成分が抜けるため

<枝毛・切れ毛>

 → 髪の内部のケラチン流出やキューティクル損傷のため

   ブラッシングにも注意

<ツヤがなくなる>

 → パーマやカラーの薬剤が過剰に作用するなど

<ハリがなくなる>

 → 髪の内部のケラチン流出

   パーマやカラーの薬剤が過剰に作用する

<きしむ>

 → 髪の表面の損傷、油分の減少

<毛先が落ち着かない>

 → パーマやカラーなどで弱くなってきた毛髪への外的刺激

 

まとめ

弊社のお取引先である美容室の70代後半の美容師さんが仰っていました。

 

電車に乗って若い女性の頭をみていると、昔に比べて髪が薄くなっている子たちが増えたよね。かわいそうで見ていられなくなるよ。

 

生活習慣の変化、ストレス過多社会、ヘアケアの方法など様々な要因があると思います。50年間美容に携わってきた方がしみじみとそう仰ったことが印象的でした。その方が常に仰っているのが、「一番大事なのはシャンプーだよ」。シャンプー剤はもちろんですが、シャンプーの仕方が特に大切。「シャンプー前にブラッシングするとしないとでは全然違うよ」とも仰っていました。

 

▼参考図書

髪を救いたい-美容師40年生ボンコハラの仕事』(著:盆子原澄子)(アントレレディースシリーズ)

 

毛髪は日々の生活による外的刺激により傷んできます。シャンプー、ドライヤーによる熱、紫外線など。それに加え、カラーリングやパーマに使用される薬液からも影響を受けます。

 

カラーリングやパーマは、おしゃれを楽しむことや、髪の悩みを解消することをサポートしてくれます。そんなカラーリングやパーマも楽しめるように、傷んだ髪を「修復」することも大切ですが、日々の「畑を耕す」心掛けも併せてしてきたいですよね。